8月29日の朝8時頃、山の駅たかはらを出発して、日光国立公園縦断チャレンジも、2日目に突入です。
この日は朝から天気も良くて、今日は暑くなりそうだなぁって予感はしてました。
山の駅たかはらでの朝焼け
塩原区間を一緒に走ってくれた、ペーサーの河辺さんと会田さんは道の駅たかはらまでだったので、ここからはまた一人旅となります。
高原山とは、複数のピークが連なる山脈の総称で、栃木県の矢板市・塩谷町・日光市と3つの市町村にまたがっています。
この高原山では、大入道、剣ヶ峰、釈迦ヶ岳、鶏頂山の4つのピークを越えていきます。
山の駅たかはらでは20分ほどの仮眠を取ったのですが、最初のピークである大入道への上りは単調で、登りながらも早速眠気が来てしまい、ピークに到着してから3分ほど仮眠を取りました。
スマホのアラームを3分にセットして、ピピピッとなればハッと目を覚まして、その瞬間はスッキリしてるのですが、またしばらくするとじわじわと眠気がやってきます。
それでもその時はそのまま進んでいきました。
天気も良くて、土曜の朝なのに、登山者さんとは誰とも合わなくて、一人で黙々と進んでいると、後ろから声をかけてくれる人がいて、振り向くと、去年のマウンテンランニング大会の参加賞Tシャツを着たお兄さんが立っていて、
「応援に来ました」と言ってレッドブルを差し出してくれました。
眠いし、暑いし、その時は水分も次のエイドまでもつか不安だった私にとって、レッドブルを持ったそのお兄さんは仏様に見えました。ほんとに。
ためらいなく、お兄さんからそのレッドブルをありがたく頂き、その場で飲み干し、少しですがお話もして、そこでまた目がぱっちり覚めて、頭もとてもスッキリしました。
「この先も頑張ってください」と応援してくれて、お礼を言ってそのお兄さんとはお別れしました。
レッドブルをくれたお兄さん。本当に助かりました!
完全に復活したのか、ここからまたペースも上がり、ぐんぐん進んでいくと、少しずつ登山者さんも増えてきました。
そして釈迦ヶ岳の手前で、また後ろからすごいペースで追いついてくる人がいて、よく見ると、今朝までペーサーをしてくれていた会田さんが、なんと一回車を取りに行って、また山の駅たかはらに戻って後ろから追いかけてきてくれました!
一瞬ほんとに誰か分からなくて、会田さんだと気付いた瞬間は本当に驚いたのと、嬉しかったのと。
そこから釈迦ヶ岳と鶏頂山まで一緒に来てくれて、良いペースで引っ張ってもらえたし、いろんなお話をしながら進めたので、すごくありがたかったです。
天気が良かったこの日は鶏頂山からも関東平野が見渡せて、その景色にはだいぶ癒されたし、山頂にある鶏頂山神社でこの先の安全を祈願して、下っていきました。
鶏頂山を下った稜線の分岐で、ここまで一緒に来てくれた会田さんとはお別れして、ここからまた一人で川治温泉へ向けて下っていきます。
稜線でもだいぶ暑かったのですが、下っていくとさらにじりじりと暑くなってきます。
鶏頂山への日光側の登山口は日塩もみじラインという有料道路の中腹にあり、そこへ下ったあとさらに川治温泉へは川治古道という、その昔生活道路として使われていた廃道を下りていきます。
川治古道は、今はほとんど使われていない登山道で、ネットで調べてもちらほらと情報が出てくるぐらいなのですが、この道が使えないと川治温泉までロードでかなり遠回りをしないといけなくなってしまうので、下見でここが通れそうだと分かった時は、本当に安心しました。
廃道と言えども、道は割と分かりやすく(それでも地図やGPSは必須です)、また走りやすいフカフカのトレイルで、ここは快適に下りていけた印象です。
川治古道を進み、平方山の遊歩道に出て、川治温泉の街へ降りると旦那さんが待っていてくれました。
高原山、川治古道を越えて、川治温泉到着!
下界はものすごい暑さで、熱中症にはなっていませんが、冷たいもので体を冷やさないと危ないぐらいでした。
川治温泉のエイドでは、サポートのコバさんとここからペーサーをしてくれる豊嶋さんと菊池さんが待っていてくれていました。
また、この川治を拠点とするアウトドアガイドのNaturePlanetのみんなも迎えてくれて、水浴びさせてくれたり、アイスを差し入れしてくれたり、声援も送ってくれて、本当にうれしかったです!ネイチャーのみんな、本当にありがとうございました!
NaturePlanet
日光国立公園マウンテンランニング大会の実行委員でも一緒のNaturePlanetのみんな
クーラーがんがんの車内で差し入れしてもらったアイスをいただきました!
ここで首に氷を当てながらしばらく体を休ませて、しっかり補給もとって、短い時間でしたがとにかく体を回復させることに努めました。
なぜなら、ここからはこのコース最大の難所と言っても良いぐらいの「葛老山」が始まるからです。
葛老山を下見した時、マイナーでありながらもあまりの手強さに、この山を入れるか本当に迷い、ここを入れずにロードで繋ごうかとも考えたのですが、やっぱりこの山を入れることが私のオリジナルルートになると考えたので、ここを通ることに決めました。
別に入れなくてもルートは完結するだろう葛老山を入れることこそが、最大の自己満足だ!と。
ここからはとても頼りになるペーサーもお二人ついてくれるし、葛老山攻略にワクワクしながら、お昼過ぎごろに、川治温泉エイドを出発しました。
みんなに見送ってもらって、川治温泉出発!
川治温泉のシンボル、「かわじぃ」も優しく見送ってくれました。
スタートから川治温泉まで
距離 107km
獲得標高 5713m
時間 26時間15分
睡眠時間 23分
続きは、⑤葛老山・栗山へ
Yukari Hoshino
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